2019年9月に中国・上海エリアを訪れた際には、空いた時間を利用して現地で有名な大学に足を運びました。
中国にも大学はたくさんありますが、今回訪れた大学は以下の2校。
- 浙江大学(Zhejiang University)
- 上海交通大学(Shanghai Jiao Tong University)
毎年、アジアの大学ランキングの上位に位置する優秀な大学です。
今回は、アジアの大学ランキングについて、また実際に訪れた大学のキャンパスの雰囲気などを紹介していきます。
アジアの大学ランキングの上位校
Times Higher Educationという機関が調査する大学ランキング。
アジア部門では、アジアの30か国・地域の数百の大学を比較して割り出されます。
日本で最も賢いとされる東京大学、それに次ぐ京都大学も上位に含まれますが、なんとアジアの大学ランキングで1位、2位の大学は、どちらも中国にあるのです。
順位 | 大学と国名 |
1位 | 清華大学(Tsinghua University)・中国 |
2位 | 北京大学(Peking University)・中国 |
3位 | シンガポール国立大学(National University of Singapore)・シンガポール |
4位 | 香港大学(University of Hong Kong)・香港 |
5位 | 香港科技大学(The Hong Kong University of Science and Technology)・香港 |
6位 | 南洋理工大学(Nanyang Technological University)・シンガポール |
7位 | 東京大学(The University of Tokyo)・日本 |
8位 | 香港中文大学(Chinese University of Hong Kong)・香港 |
9位 | ソウル大学(Seoul National University)・韓国 |
10位 | 中国科学技術大学(University of Science and Technology of China)・中国 |
これは2020年のランキング。
東大は7位に入っていますね。
ちなみに、京都大学は12位、今回訪れた浙江大学は13位、上海交通大学は19位に位置します。
Asia University Rankings 2020参照
浙江大学のキャンパス
浙江(せっこう)大学は、中国で最も早く作られた四大学府の1つ。
学力が高いだけでなく、歴史のある大学としても有名です。
ノーベル賞の受賞者である李政道はじめ、多くの著名人を輩出する名門大学になります。
杭州市内にキャンパスが点在しており、今回訪れたのは最も敷地面積が広く、たくさんの人が訪れる紫金港キャンパス。
市内からは意外と遠く、到着した時には辺りは暗くなり始めるところでした。
しかし、暗くても敷地内にはたくさんの人がいました。
敷地内に広大な芝生スペースがあり、恐らく近所の住民が散歩をしたりダラダラしたりするスペースとして使われています。
同様に、大きな池もあって雰囲気もいいです。
池には橋が架かっており、大学にいるのにちょっとした観光地を訪れた気分になりました。
これが校内のマップ。中央の池を中心に、敷地内に川が流れています。
池の中に建物があるなど面白いレイアウトですね。
何とか一番南のあたりから池の上まで歩きましたが、とにかく広いため、敷地内は自転車やバイクなどで移動するのが一般的のようです。
同じ敷地内に学生用の寮があり、そこに住む生徒が、同じく敷地内のミニマートなどで食事をとったりしていました。
暗くなっても活気があってたくさんの人がいるというのは、日本の大学ではあまり考えられないことです。
浙江大学は思った以上に大きな大学で、この広大なキャンパス以外にも複数のキャンパスがあります。
さすがは中国の中でも上位に入る大学、かつ歴史のある大学だと感じました。
上海交通大学のキャンパス
世界の大学ランキングの上位に入る上海交通大学は、浙江大学同様、中国国内では誰もが認めるエリート校。
上海では最難関の大学として知られています。
また、中国で最も歴史のある大学の1つになり、江沢民前国家主席をはじめ、有名な政治家や学者などを多く輩出しています。
そんな上海を代表する有名大学にも行ってきました。
スケジュールの関係上、夕方に訪れることになりましたが、広大な敷地内にはまだまだ多くの学生が滞在していました。
公園のようなスペースには地元の子供たちも多く遊んでおり、その真横で欧米からの留学生が中国語の勉強にいそしむという長閑でほほえましい光景が広がっていました。
敷地内には歴史を感じさせる古い建築物もあれば、新しく造られた美しい建物も並んでいます。
その建物が見事に調和して、センスのいい空間が出来上がっていました。
繁華街にも近く、すぐ近くに地下鉄の駅やバス停などがあるため、どこに行くにもアクセス良好です。
上海の一等地に広大な敷地を有する上海交通大学は、敷地内に寮や様々なレストランも完備しています。
これは、校内にある郵便局のような場所。
大学の敷地内に住む生徒が、自身でここに足を運んで郵送物を取りに来ることもできます。
しかしそれだけでなく、敷地内を走るロボットにデリバリーさせることも可能。
QRコードを利用することで受取人を認証することができるため、人間を使うよりも正確に配達が完了するのです。
続いて大学内にあるレストラン。
夕方に訪れたにもかかわらず、学食は日本の大学のランチ時のような賑わいを見せていました。
早朝の朝食から夕食に対応できる時間まで開いており、多くの学生に利用されています。
これはデパートのフードコートではなく、18時くらいの学食。
上海の一等地にある大学なので、当然周りにもたくさんのレストランがありますが、多くの生徒がここを利用するのには訳があります。
それは、3元(約50円)くらいから食べられる安いメニューが豊富だから。
大都会の上海では、安い定食屋に入っても1食あたり10元(約160円)くらいかかります。
一方で、この学生食堂で10元払えば数品を楽しむことが可能。
学生に人気が高い理由がわかります。
浙江大学とは違い、観光で上海を訪れる方でも気軽に足を運ぶことのできる上海交通大学。
中国のトップクラスの大学に集まる学生さんと交流を図ってみるのも、旅の良い思い出になるかもしれません。
世界の人々に注目される中国の大学
かつては、中国人や日本人を含むアジア人が、欧米に留学に行くのが1つのステータスとなっていた時期もありました。
しかし、近年では中国に留学する欧米人が確実に増えつつあります。
それは、中国経済や中国そのものがそれだけ魅力的なものになったからとも言えるでしょう。
今後も世界に対する中国の影響力が高まれば高まるほど、こういった有名大学への外国人留学生の数が増えていくはずです。
世界の最先端になりつつある中国。
優秀な人材を輩出している中国の大学で教育を受けてみるのも、人生の良い経験になるのではないでしょうか。