中国・上海から約30分の場所にある蘇州。
上海からも気軽に足を運べる観光地として有名です。
2019年に上海で行われたSlush Shanghaiを訪れたついでに、時間もあったのでフラッと立ち寄ってみました。
蘇州で絶対にしたいことは特になかったのですが、訪ねるにあたって作った目的は以下の2つ。
- ソフトウェア・テクノロジーパーク
- 巨大な電子デパート
面白い発見があるかと思っていたのですが散々な結果に。。。
今回は、蘇州でミスった話を紹介していきます。
蘇州ソフトウェア・テクノロジーパークを訪問
蘇州のITパーク(中国語で苏高新软件园)は、広大な敷地をもつソフトウェア産業区域。
現在の蘇州高新区の蘇州科技城内の3大機能区のひとつになっています。
大連ソフトウェアパークが経営管理に参加をするようになってからは、この蘇州ITパークは世界に名だたるアウトソーシング産業地として各国から評価を受けています。
最先端のテクノロジーを利用したIT製品や、それに関する部品を製造する企業を含む工業団地となっており、世界に名だたる大手企業が進出しています。
計画上の最終的な総面積は、なんと100万平方メートル。
山手線の内側の1.5倍です。
私が訪れた時点では、第2期のプロジェクトまでが完成していたのですが、その総面積が40万平方キロメートル。
いくら郊外とはいえ、上海から150キロのところにこのような広大な施設があるのに驚きです。
蘇州の中心からは、車で西に30分ほど走ったところに位置するエリア。
私は広大な区域を効率よく回ろうと、蘇州市内からタクシーを数時間チャーターしました。
最新技術に触れられるかもしれないという期待を胸に。
しかし、到着した場所は、私が期待していたものとは全く違っていました。
エリア一帯が閉まっています。
まさか名ばかりの幽霊工業団地?
中国では供給過剰の末、全く需要のない幽霊コンドミニアム群が多いです。
最新のITパークと言われるこの場所に限ってそんなことがあるのか、と思いつつ翻訳機能を使って運転手に恐る恐る聞いてみました。
あのう、これって潰れてるの?
はぁ?いやいやここは潰れないでしょ。
休みなだけだよ。
平日なのに休みなの?
アンタ何言ってんの?
今は国慶節の真っ最中だからどこも休んでるよ。
・・・・・
完全にミスりました。
完全に私のミスですが、蘇州のスケジュールがこの日しか取れなかったため、強行して意地でも見て回りました。
とりあえずここに来たことに価値があるということで、誰もいないだだっ広い敷地内を動き回ることに。
それぞれの建物入り口にガードマンがいて、とりあえず施設内に入ることはできました。
人がいない分、その広さがさらに際立っていました。
中国企業はもちろん、海外の企業も数多く入っています。
ドイツやカナダなどの国旗も見えますね。
敷地内には企業だけでなく、大学の研究所も敷地内にありました。
上海にある華東理工大学の研究所です。もちろん国慶節で誰もいませんでした。
今回の視察は大型連休にあたってしまったため、特定の企業を訪問するということができませんでした。
しかし、10月1日~7日は中国では国慶節の休みで企業が閉まるという経験は、今後忘れることはないでしょう。
誰もいないがらんとしたITパークを回ったわけですが、きちんとした設備が整うチャイナパワーはさすがだと感じました。
蘇州の秋葉原デパート
ITパークを後にした私は、国慶節が休みだという貴重な情報を得た後に次の目的地へ移動します。
それが、蘇州の秋葉原デパートであるSeg Digital Square(赛格电子市场)。
日本最大の電気街である秋葉原は、かつてはモノづくりの国である日本の中心として、家電から小さな部品まで様々なアイテムが揃っていました。
しかし現在は、ちょっとマニアックな部品を購入しようとするとシンセンをはじめとする中国から取り寄せになる、といわれることが少なくありません。
もちろんシンセンの規模には及びませんが、Seg Digital Squareは蘇州のIT好きが集まる大型デパートです。
オフィスではなく、休日こそ賑わうデパートです。
ITパークが思ったより広くて、写真を撮って回るだけでも予想以上に時間がかかりましたが、何とか18時前くらいに到着。
ちょっと薄暗くなってきているものの、それなりに賑わっている雰囲気を醸し出しています。
これは期待できそうだと入り口に足を運びます。
閉まるの早くない?
普通のデパートとは違って電気街が閉まるのは意外と早く、なんと18時で終了。
入り口は閉まってましたが出口みたいなところが空いていたので、こそっと入ることに成功しました。
半分閉まっている状態ですが、お客さんはちらほらいました。
この電気街のメインの大きなビルには、中心にエスカレーターがあり、その周りに様々なアイテムのショーケースが並べられています。
1階部分には、HuaweiやOppoなどの中国を代表するスマホが陳列されており、上に行くと今度はパソコンが現れ、といった具合にフロアごとにジャンルがまとまっています。
それぞれのフロアを時間をかけてゆっくりと見たいところですね。
最後の客としてエスカレーターをどんどん上っていたら、上から警備員みたいな人が下りてきます。
そして、エスカレーターのスイッチを順番に止めていくではないですか。
降りないの?
もうスイッチ切るよ
中国語でしたが、こんなようなことをジェスチャーと共に言われた気がします。
今来たところなんだけど?(英語)
はっ?
???
もちろん英語は通じなかったので、半分追い出されるような形で電気街を後にしました。
結局このデパートでは、何かを買うこともなければ、ゆっくり商品を見る時間ありませんでした。
しかし、中国の電気街は意外と早く閉まるということを今後忘れることはないでしょう。
一応、このビルで実際に商品を探す人に言えることは、結構広いのでそれなりの時間が欲しいという点です。
また、街の中心とは呼べない場所にあり周りを走っているタクシーも少ないため、この場所を訪れるにはバスを使うかDiDiなどでタクシーを呼ぶのがいいでしょう。
トラブルも旅の醍醐味
今回は私のミスである部分も多かったですが、長年海外にいると予定通りいかないことは多々あります。
- 地元の警察が勝手に道を封鎖し、グーグルマップに反映されないため大回りを強いられる
- 王族がデパートで買い物をするから一般人は追い出される
- 連泊予定のホテルが、宿泊中に今日で閉めると言い出して追い出される
など、日本では考えられないトラブルに遭遇することも。
大切なのは、そのトラブルをトラブルとして考えず柔軟に対応することです。
海外にいれば慣れっこになると思いますが。
とりあえず、10月の中国には国慶節という休みがあるので注意しましょう。